今年5月、RADD LOUNGE に遊びにきてくれた Joe Shakespeare と、Kuedo が統括するレーベル KNIVES より、ベルギーのアーティスト Obsequies によるデビューアルバム「Organn」のリリースに先駆け、「Asthme」を公開。
今回の作品は、フランスの詩人 “ロートレアモン伯爵”「マルドロールの歌」からインスピレーションを湧かしたとの事。マルドロールと言えば、ダリが想像で肖像画を描く等、各方面に多大な影響を与え、シュールレアリスム運動のきっかけにもなった作品です。
少し脱線しますが、筆者的にこのシュールレアリスム運動は、さまざまな観点から、潜在意識の中で再熱化し、今なお脈々とその精神は受け継がれているように思えます。RADD LOUNGE もその精神には賛同しています。シュールレアリスム運動をネットで調べるとこう書かれています。
『理性の支配をしりぞけ、夢や幻想など非合理な潜在意識の世界を表現することによって、人間の全的解放をめざす二〇世紀の芸術運動』
「目に見えるものだけ」や「赤信号みんなで渡れば怖くない」的なものしか信じれない時代はそう簡単に消滅しないとは思いますが、徐々にその考えは変化の兆しが顕著に表れ始めてます。人それぞれ価値観は自由です。しかし、当たり前にやってきたルーチンが、実は “回転車の中のハムスター” 状態かもしれませんよ？ と、投げかけてくれるような、
KNIVES らしい、淘汰し審美し続ける先見の眼が際立った最高傑作です。
Label: KNIVES
artwork: Thomas Hauser
Release date: 17 September 2017
ちなみに彼のミックス「Gleam」もオススメですよ。
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